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宮古市内観光施設利用促進事業
という、いわゆるコロナの影響を受けている宮古市内の観光宿泊施設の利用を促進すべく、宮古市独自の宿泊施設救済事業。
これは岩手県民が宮古市内の宿泊施設に宿泊した場合、宿泊費の上限5,000円を市が負担するというものです。
岩手県民、宮古市民、そして宿泊施設事業者双方にとってメリットのある企画です。
宮古観光文化交流会(旧宮古観光協会)が市内の宿泊施設の参加の可否を取りまとめています。
残念ながら当館は不参加とさせて頂きました。
とても魅力のある事業であり企画自体もすばらしいものです。
が、そもそも当館は宮古観光文化交流会に加盟しておりません。
加盟していないにも関わらず、このような事業のたびにお声がけいただけるというのはとてもありがたいことです。
しかしながら、当館の営業状態ではどうしても参加出来ない諸事情があるのも事実です。
宿泊施設は正念場
コロナの影響により存続の危機が迫っているとも言われている宿泊業。
特に観光関連事業については、今後の事業展開はおろか事業の継続すら危ぶまれています。
特にこの10年のあいだ、東日本大震災による復興関連事業の恩恵を受けてきた宿泊事業者にとっては、2017年ごろから極端な客数の減少を余儀なくされ、売上は年々減少傾向となりました。
その事実は、事業者の予測よりも遥かに速いタイミングでの売上減少であったのは言うまでもありません。
市内の宿泊施設を見てみると、観光関連、ビジネス系のお客さまを受け入れるという事業方針は宿によって様々です。
もちろん、双方のお客様を柔軟に受け入れている事業者さまも居られます。
ビジネス系では復興関連事業の衰退により多大なダメージを受けて、そして観光関連事業者はコロナの影響をもろに受けてしまっている現状、「これ以上宿泊事業者にどうしろ!?」っていう時代になってしまいました。
もはやこれは悲鳴に近い雄叫びです。
もちろん、復興需要衰退やコロナの影響を受けているのは宿泊関連事業者だけではなく、小売業や飲食店、サービス業全般に言えることですが、この先の厳しい時代を生き残っていくには相応の努力をしていかなければなりません。
まずは最悪の事態、いわゆる”倒産”を避けるために、様々な救済措置や給付金をフルに使って少しでも健全な経営ができるように、固定費の見直しなどを行っていかなければなりません。
業態転換
一方で宿泊事業が低迷しているからといって、事業転換をすれば!?というご意見もあります。
でも、宿泊施設って、その施設の性格上、宿泊施設にしか使えないという悲しい現実があります。
しかも、グループ補助金を受けている事業者は当初の計画とは違う業種に転換して施設を利用すること自体が禁止されています。
だから旅館業が小売業になっては駄目だし、飲食店になっても駄目です。
震災前に行っていた事業を、なにがあってもそのまま死ぬまで継続しなければならいという悲しい現実があります。
実際にこれをとりまとめているのは国であり、それを管理しているのが県ですが、これらの補助金の制度自体を構築してきた国や県の担当者自体が民間での経験がなく、また、自身で借入をして事業を行ったことが無い方々なのです。
民間の苦しみなどわかるはずもありません。
ま、これは一部の政治家たちにも言えることです。
自分が困った時だけ政治家や国の制度自体に文句を付けるのも如何なものか!?とも思いますが、そもそもこのような自体になったときに事業者の取捨選択の自由を奪っているのもそうした国の制度なのです。
宿泊業が苦しんでいる状況でありながら、県の政策は非常に遅い。
それに比べて、宮古市(山本市長)はかなり頑張っていると思います。
まとめ
まずは一日も早いコロナの収束を願うこと。
そしてころな収束後は経済の復活を願い、その流れに上手に乗ること。
もちろん、政府や自治体の政策にも大いに期待したいところですが、自分自身も近い将来のことを見据えながら地道に宿泊施設を維持、繁栄させていかなければなりません。
「宮古市の復興に宿泊施設で貢献します」
のキャッチフレーズも、そろそろ変えなければなりませんね.....汗。