東日本大震災関連

松の木のその後....

2015年9月29日

目次

はじめに

お陰様で、来月の2日で開業から1周年を迎える みかわ旅館 でございます。

 

1年という実感が特にある訳ではなく、気がつけば1年が経過といったところです。

そう、昨年までの私は普通のサラリーマンでした。

個人事業主として、半ば稼業を継ぐ形での震災後から3年と半年を経過しての再開でしたので、当時はもうがむしゃらでした。

人員不足が叫ばれる昨今ですが、人員不足を除けば何とか順調に営業活動も出来ています。

そして、間もなく1年がという過程ともなると、色々な気づきが得られるのです。

 

 

デッキブラシに異変が....

そう、例えば.....

私の現在の館内の清掃担当は、1Fの浴室・トイレ・客室・エントランス・食堂なのですが、その浴室清掃に使うデッキブラシが、1年も使うとこんなになるのです!!

 

 

超斜めってます....。

ん~、これは使っている人の性格が曲がっているからに他なりませんね~。つまりは私です。でも逆に、こんなに綺麗に斜めに削られるとは本当に器用な使い方をしたものだ!と敢えて自分を褒めてあげたいくらいですね。

嫁にも見せたら大爆笑でした。

こんなデッキブラシ、ホームセンターで購入すれば¥500程度なのですが、なんか愛着が湧いてなんだかんだで使い続けてます。ただ、作業効率が悪すぎるので流石に替え時ですね。

多分右利きなので、ブラシの柄を掴んだ右手の方に力が入りすぎて、そちらの方から研磨されるんでしょうね。

 

 

松の木の赤ちゃん

みかわ旅館脇に鎮座している赤松 通称 ”常世の松” ですが、相変わらず葉が枯れていく一方で、再起の可能線も殆どゼロに等しくなっております。

その松の木が昨年以前に一生懸命種を落として発芽した子どもたちが相変わらずすくすく育っています。

 

 

 

青々としていて、まっすぐにピーンと立っています。

しかも、1本2本ではありません。

恐らく敷地内に20~30本はあると思われます。

 

 

 

 

■参考記事

 

 

 

松の木は今....

残念な話ですが、その松の木も枯れ果ててきた暁の話をしますと、枯れた木をいつまでも敷地内に植えておくというのも客商売をしている上ではあまりにも体裁が悪すぎるので、今植木屋さんとどのタイミングで撤去したらいいか検討に入りました。

来年の春まではこのまま様子を見ましょうという事になってますが、今の状態では冬も越せなとの事です。

 

 

しかしながら、こうして子どもたちもすくすく育ってくれているので、私としてはそれだけでも救われます。

 

 

以前の建物は周りがアスファルト舗装だったので種が落下しても風邪で飛ばされて終わりでしたが、今回の敷地には結構土な歩合で土が露出している部分も多く発芽に適した環境だったのでしょう。

上の写真の松の赤ちゃんだって、砕石を敷いた砂利の中からの発芽です。

植物の底力には本当に圧倒されます。

先日、異人館マスターが旅館に来た際に心配げに松の木を見て行きました。

 

 

「残念だけど、仕方がないねぇ~」

 

という話をしていたのですが、震災を凌いでここまで生きてきたのに、

 

「先祖からの授かりものをこの場に来て枯らしてしまった」

 

と私が話すと、

 

「でも、震災が無けれは、この松の有り難みも存在意義もこれほどまでに考えなかったでしょ??震災を期に、生き残った私たちに生きる勇気を与え続けてくれただけでも良かったと思うべきでは無いのかな?」

 

と言ってくれました。

 

 

そうなんです。旅館設計の際、メーカーの営業担当さんと設計士さんと現場監督までをも巻き込んでの綿密な移設計画まで作成したので、事前準備も万全にした上での今日があるのです。

 

 

しかしながら、相手は言葉を発しない植物。それだけに移設後にしっかりと面倒を見きれなかった責任を感じずには居られないのです。

来春まで様子を見て、半年後に撤去するか否かの決断をする考えです。

 

 

震災後、ここまで頑張ってくれた松の木の想いを無駄にすることなく、私はこの松の木の武勇伝を後世に伝えて、そして自分自身も逆境に負けないようにこれからもこの事業の成功に向けて日々精進するのみです。

 

 

 

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