震災に負けず立ち上がった宮古の名も無き旅館の記録

みかわ旅館のブログ

~いくらの季節~

2015年12月7日

冬はやっぱり

いくらですよね~。

三陸沿岸は鮭の漁場としてもそこそこの漁獲高があり、鮭があがるという事はもちろんいくらの製造~販売もそれなりに有名でございます。

近所の津軽石川には毎年多くの鮭たちが戻ってきます。

その津軽石川のほど近くにサケ・マスふ化場もあり、毎年冬の間稚魚を産卵~育成し、春になると市内の幼稚園児や小学生の手により放流がされています。

その鮭が、ベーリング海等を経由して、大きな姿になって故郷の川に戻ってきます。

しかしながら、今年の秋鮭漁もどうやら不漁のようです。

市内の市場、小売店、スーパーなどでは、7日現在のところ、いくら1kgあたりの相場が4,000~4,800円(宮古産)でした。

どうせ使うなら地元産のいくらを使いたいところなのですが、仕入れ値が張りますと当然原価率が高騰してしまいます。

先日、大女将が市内の魚菜市場で仕入れてきた地元産のいくらは、1kgあたりで4,200円でした。

私はいくらの仕込みの経験がないため、その後大女将が仕込むのをジ~ッと見学してました。

仕込みから数日経過して味が落ち着いたものを試食してみましたが、いやぁ~美味しかったです。その後、お客様の朝食の御膳にも並びました。ピンポン球にもなっていなかったので食べやすかったですね。

 

 

初めてのいくらの味付け

そして、私も仕込みを覚えるため、先日市内のスーパーで北海道産 1kg=3,800円のものを購入。大女将に仕込みを教えて貰いました。

 

 

私の仕込みトレーニングという事で、高いいくらはちょっと使えなかったので、精一杯価格の安い物を選びまして、いざ実践です。

ツブは揃っていて、とても綺麗です。

ざるに開けたいくらに大さじで塩を振り、熱湯をかけて殺菌×洗浄の工程を3~4回ほど繰り返します。その工程で、腹の薄皮や潰れたいくら等を丁寧に取り除きます。これをサボると生ぐさいいくらになってしまうとの事。

 

 

そのまま3~4時間ほど置いて、常温で冷まします。

その間、醤油と料理酒を2:1で鍋にいれてひと煮立ち。

この煮汁も煮立ち後、常温で冷まします。

すっかり冷め切ったのを見計らって、いよいよ味付け。

いくらを容器に移して、冷ましておいた醤油と料理酒をいくらにかけて混ぜあわせます。

しっかり混ぜあわせたら、冷蔵庫で1~2日保管。2日も経つと、味が落ち着きます。

 

 

土曜日に仕込んだのですが、その間、何度か容器の蓋を開けて混ぜ合わせる作業を行い、味の均一化を図りました。

そして、本日月曜日の朝!いざ試食!!となったわけですが、あら?残念。見事にピンポン球でした......。

大女将にも仕込みの最中見てもらっていて、しっかりアドバイスをもらっていたのですが、あの工程をしっかりやったのにピンポン球になるのはおかしいと言います。

原因は分からないそうですが、調べてみたら収穫時期から店頭に並ぶまでの期間にも原因があるそうです。鮮度が良すぎても悪すぎてもダメだとか。

って、消費者はこれをどうやって見極めろと言うんじゃい!!。

という話になりますが、このピンポン球のそもそもの原因は近々さかな屋さんに行って聞いて来たいと思います。ちまこさん(id:chimako-tsushin)あたりなら、いい方法を知っているのかも.....知っていたらご教授願います!ちまこさま。

とは言いましても、大女将は完璧ないくらを作れるのに、それとおなじ方法で仕込んでいるのに失敗するというのは、何故なのでしょう??。いくらの収穫時期や産地の違いもあるけれど、一番の問題なのは私の人間性なのかも知れません(反省)。

 

見た目はいいのに、ちょっと残念。

私の初のいくらの仕込みは失敗に終わりました(1kg=3,800円ロスです)。

お客さまにはちょっと出せないかな......。食べたいと言われれば出したいと思います。

今シーズン中に、絶対に完璧ないくらを仕込んで見せますよ!!。

 

 

 

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